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15 水道料金の消滅時効は2年間、下水道料金については5年間

ホーム行政実務レポート 目次<15 水道料金の消滅時効は2年間、下水道料金については5年間

1 市町村の水道水供給義務
  水道法2条は、国及び地方公共団体に「水の適正かつ合理的な使用に関し必要な施策を講じ」る責務
 を課しており、市町村が、水道事業を行っています。
2 水道料金債権は、地方自治体が有する債権
   したがって、水道料金債権は、地方自治体が有する金銭債権です。地方自治体が有する金銭債権
 の消滅時効期間は原則として5年間です。地方自治法236条1項が「金銭の給付を目的とする普通地方
 公共団体の権利は、時効に関し他の法律に定めのあるものを除くほか、5年間これを行わないときは、
 時効により消滅する。」と定めているからです。
   しかし、この規定は、「時効に関し他の法律に定めのあるものを除く」としており、「他の法律」には民
 法も含まれますので、水道料金が、民法上の債権である場合は、時効期間も民法によって定まることに
 なります。
3 これは民法上の債権か?
  では、水道料金債権は、民法上の債権になるのでしょうか?
  水道水を供給する市町村は、水道供給事業者です。この立場は、一般私企業のそれと特に異なるも
 のではありません。消費者は、一般に私人であり法人その他の団体です。
  ですから、水道を使用する関係は、消費者等と水道供給事業者である市町村との間の水道供給契約
 に基づくものになります
  ですから、水道料金債権は民法上の債権になるのです。
4 短期消滅時効期間
  民法上の債権の消滅時効期間は、原則として10年間です(民法167条)しかし、「生産者、卸売商人
 及び小売商人が売却したる産物及び商品」(民法173条1号)の消滅時効期間は2年間です。水道料金
 は、これに該当しますので、結局、水道料金債権についての消滅時効期間は、民法173条で定める2年
 間ということになるのです(東京高等裁判所平成13.5.22判決。最高裁判所平成15.10.10上告不受理決
 定で確定)。


下水道料金については5年間
1 水道料金との違い
  水道料の消滅時効期間は、水道料金が民法上の債権として扱われ、短期消滅時効期間である2年間
 になることは、本コラム「行政38」で解説したところですが、下水道使用料の消滅時効期間は5年間にな
 ります。
  こう書きますと、一般の方は驚かれると思います。
2 消滅時効期間
  下水道使用料の消滅時効期間は、地方自治法263条1項の「金銭の給付を目的とする普通地方公共
 団体の権利は、時効に関し他の法律に定めがあるものを除くほか、5年間これを行なわないときは、時
 効により消滅する。」との規定をもろに受けるのです。
3 水道料金との法の扱いの違い
  法は、水道と下水道では、違った扱いをしています。
  下水道法3条は「公共下水道の設置、改築、修繕、維持その他の管理は、市町村が行うものとする。」
 と規定しています。また、同法20条は、「公共下水道管理者は、条例で定めるところにより、公共下水道
 を使用する者から使用料を徴収することができる。」と定めています。そして、地方自治法231条の3は、
 「・・・使用料・・・その他の普通地方公共団体の歳入を納期限までに納付しない者があるときは、普通
 地方公共団体の長は、期限を指定してこれを督促しなければならない。」とし、同3項で「普通地方公共
 団体の長は、・・・法律で定める使用料その他の普通地方公共団体の歳入につき・・督促を受けた者
 が・・金額を納付しないときは、・・・延滞金について、地方税の滞納処分の例により処分することができ
 る。・・・」と定めているのです。地方自治法附則6条も、下水道使用料のことは書いていますが水道料金
 のことは書いていません。
  一方、水道法には、「使用料」という言葉もありません。ですから、水道料金の滞納には、滞納処分は
 課されないのです。
4 結論
  以上により、下水道料金は、公法上の債権として、消滅時効期間は5年間になるのです。


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