本文へスキップ

岡山で弁護士をおさがしなら菊池綜合法律事務所へ

TEL.086−231−3535
(受付時間 平日9:00〜17:00、土曜9:00〜12:00)

遺言2

ホーム弁護士菊池捷男の法律実務レポート 目次<【遺言】2 遺言事項と文例



遺言2 遺言事項と文例

1 自筆証書遺言の書き方とよく使用する遺言事項 2 遺言事項と文例 3 その他の遺言文例 4 遺言事項 −胎児の認知 5 遺言能力 6 遺言の特徴 7 遺言の日付(1) 8 遺言の日付(2) 9 遺言の種類と特徴 10 遺言の検認はどこの裁判所がするのですか。 11 遺言書作成の方式を教えて下さい 12 「相続させる」と書いた遺言の解釈と遺言執行の要否 13 事件現場から −納得できない遺言


1 自筆証書遺言の書き方とよく使用する遺言事項

 遺言とは、人の最終の意思を表示した書面で、その人の死後、法的効果が認められるものです。
 法律上、遺言で定めることができるものは、次の(1)〜(14)ですが、学説上(15)と(16)も遺言で定めることができるとされております。
 ただ、この中でも生前にもできることがあり、それについては☆をつけております。

☆(1) 推定相続人の廃除・取消
 (2) 相続分の指定・指定の委託
☆(3) 特別受益の持戻しの免除
 (4) 遺産分割の方法の指定・指定の委託
 (5) 遺産分割の禁止
 (6) 共同相続人の担保責任の減免・加重
 (7) 遺贈
☆(8) 遺贈の減殺の順序・割合の指定
☆(9) 財団法人設立のための寄付行為
☆(10)信託の設定
☆(11)認知
 (12)未成年者の後見人指定
 (13)後見監督人の指定
 (14)遺言執行者の指定・指定の委託
☆(15)祖先の祭祀主宰者の指定
☆(16)生命保険金受取人の指定・変更

1−2ー(1) 推定相続人の廃除・取消

推定相続人を廃除する遺言
              遺 言 書

1.遺言者甲野太郎の長男甲野一郎が、遺言者を再三罵倒したり、殴る蹴るの暴行を加え、そのため遺言者はたびたび怪我をした。
 このような虐待及び重大な侮辱を加えた長男一郎を、遺言者は、遺言の推定相続人から廃除する。

               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印
※ この遺言は、遺言者の死亡のときに効力を生ずる(民法第985条1項)が、遺言が効力を生じた後、遺言執行者は延滞なく、家庭裁判所に排除の請求をしなければならない(民法第893条)ので、注意を要する。

推定相続人の廃除を取り消す遺言
              遺 言 書

1.遺言者甲野太郎の長男甲野一郎は、遺言者を罵倒したり、従来な侮辱を加えたので遺言者の推定相続人を廃除されていた。しかし、長男の素行も修まり、真面目な生活に戻ったので、遺言者は長男の前途を考慮して同人に対する推定相続人の廃除を取り消す。

               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印
※ 委託された山川一男は、遺言に拘束されないから、委託に応じるか、辞退するか自由であるが、その意思決定は、遅滞なくなされるべきである。
 相続人は、山川一男が右の意思決定をしないでいるときは、相当な期間を定めて、その期間内に、被相続人の委託に応じるか否かを確答すべきを催告することができるとされている。

1−2ー(2) 相続分の指定・指定の委託

相続分を指定する遺言
              遺 言 書

 遺言者甲野太郎は、次のとおり各相続人の相続分を指定する。
      妻  甲野花子 12分の7
      長男 甲野一郎 12分の3
      長女 乙野桃子 12分の2

 妻は私の財産形成に貢献してくれたこと、長男は今後妻と同居すると述べていること、長女は独立して普通の経済生活を営んでいることなどを考慮して、遺留分を侵害しない範囲内で上記のとおり遺言した。

               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印
※ 相続債務については、共同相続人は法定相続分に従って、相続債権者に対し、これを分担することになっているので、債務については、別であることに注意が必要です。


相続分の指定を委託する遺言
              遺 言 書

 遺言者甲野太郎は、友人である次の者に相続人全員の相続分を指定することを委託する。
    住所 岡山県岡山市○区○○町○丁目○番○号
    職業 会社役員
       山川一男
       昭和○年○月○日生

 上記の者が、遺産の種類及び性質、各相続人の職業その他一切の事情を考慮して、適正公平に相続分を指定することを希望する。

               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印
※ 委託された山川一男は、遺言に拘束されないから、委託に応じるか、辞退するか自由であるが、その意思決定は、遅滞なくなされるべきである。
 相続人は、山川一男が右の意思決定をしないでいるときは、相当な期間を定めて、その期間内に、被相続人の委託に応じるか否かを確答すべきを催告することができるとされている。


1−2ー(3) 特別受益の持戻しの免除

              遺 言 書

1.遺言者甲野太郎は、長男甲野一郎に対し現金1000万円を遺贈する。

2.遺言者甲野太郎の相続に関し、共同相続人の相続分を算定する場合、上記遺贈の持戻しを免除する。


               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印



1−2ー(4) 遺産分割の方法の指定・指定の委託

遺産分割の方法の指定
              遺 言 書

 遺言者甲野太郎は、この遺言書で次のとおり遺産分割の方法を指定する。
1.妻甲野花子は、次の財産を相続する。
    (1)岡山県岡山市○区○○町○丁目○番
       宅地 234・56平方メートル
    (2)同所同番地所在
       家屋番号 11号
       木造瓦葺平家建居宅1棟
       床面積 75・35平方メートル
    (3)○○銀行岡山支店の遺言者の名義の普通預金及び同定期預
     金全部
2.長女乙野桃子及び長男甲野一郎は、残余の財産を平等の割合をもって相続する。

               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印

遺産分割の方法の指定
              遺 言 書

 遺言者甲野太郎は、この遺言書により次のとおり遺言する。
1.私の信頼する次の友人に私の遺産の分割の方法を指定することを委託する。
     住所 岡山県岡山市○区○○町○丁目○番○号
     職業 会社役員
         山川一男
         昭和○年○月○日生 

2.相続人らは、上記山川一男の指定に従って分割すること。

               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印


1−2ー(5) 遺産分割の禁止

              遺 言 書

 遺言者甲野太郎は、北山芳昭を被告として岡山県岡山市○区○○町○丁目○番地宅地100・00平方メートルの所有権の移転につき訴訟中であるから、上記訴訟が終了して遺産の範囲が確定するまでの間、遺産全部についてその分割を禁止する。

               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印



1−2ー(6) 共同相続人の担保責任の減免・加重

              遺 言 書

 遺言者は、遺産の分割方法として、その所有する土地及び建物は全部長男甲野太郎が、有価証券は全部長女乙野桃子が、動産類はすべて妻甲野花子がそれぞれ取得するよう指定する。
 ただし、分割取得した財産について、数量が不足したり、破損したりして瑕疵があったときは、その担保責任はすべて長男の負担とし、妻及び長女は何ら負担しないものとする。

               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印



1−2ー(7) 遺贈(包括遺贈)

              遺 言 書

 遺言者甲野太郎は、次の者に対して、遺言者の所有する財産のうち、その6分の1ずつを包括して遺贈する。
   本籍 岡山県岡山市○区○○町○丁目○番地
   住所 岡山県岡山市○区○○町○丁目○番○号
       山 本 舞 子(45歳)
   本籍及び住所 上記山本舞子と同じ
       山 本 あかり(18歳)
 受遺者のうち一方につき遺贈の効力が生じないとき、又は受遺者の一方が遺贈を放棄したときは、その受遺者が受けるべきであったものは他の一方の受遺者に帰属させる。

               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印



1−2ー(8) 遺贈の減殺の順序・割合の指定

              遺 言 書

 遺言者甲野太郎は、その所有財産のうち、下記の財産を妻甲野花子に遺贈し、株式などの残余の財産を長女乙野桃子に遺贈する。
 もし、長男甲野一郎から遺留分減殺請求があったときは、長女が相続すべき財産についてだけ減殺するものとする。
           記
    1.岡山県岡山市○区○○町○丁目○番○号
      宅地 235・56平方メートル
    2.同所○丁目○番○号所在
      家屋番号 同所1番
      木造瓦葺平家建居宅1棟
      床面積100・00平方メートル
    3.上記家屋内に存する家具什器その他動産一切。
    4.○○銀行岡山支店の甲野太郎名義の定期預金全額

               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印



1−2ー(9) 財団法人設立のための寄付行為

相続分を指定する遺言
              遺 言 書
 遺言者甲野太郎は、将来有為な人材を育成するために、次のとおり寄付行為をなし、前記遺言者の死後財団法人設立の意思を表示する。
1.目的 将来有為な人材を育成することを目的とする。

2.名称 財団法人甲野育英会

3.事務所 岡山県岡山市○区○○町○丁目○番○号に置く。

4.資産に関する規定
(1)上記財団法人甲野育英会の資産を構成する財団は次のとおりとする。
   @遺言者甲野太郎の寄付する○○銀行に対する金5億円の定期預金債権
   A同じく○○不動産株式会社100万株の株主権
(2)上記定期預金及び株主権は処分せずに、その利息及び配当金から会の必要経費を控除し、その残額をもって会の目的達成のための運営資金にあてること。
 なお、資産運営の詳細は理事会の決するところによる。

5.理事の任免
 理事は3名又は5名とし、理事長1名を互選する。理事は理事会を組織し、過半数の決議をもって業務を執行する。
 なお、理事は岡山県岡山市○区○○町○丁目○番○号団体役員岡山太郎に委 託して任命する。その他の理事の任免に関する規定は、理事の制定するところによる。


               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印



1−2ー(10) 信託の設定

相続分を指定する遺言
              遺 言 書

 遺言者甲野太郎は、次の遺言をもって甲野株式会社親睦会の構成員の福利厚生資金として次のとおり信託する。
  1.信託の目的 親睦会の構成員の福利厚生資金
  2.受託者    ○○信託銀行株式会社
  3.受益者    甲野株式会社親睦会
  4.信託期間   受託者が信託を引き受けた日から10年間
  5.収益金の処理方法 毎半期に信託管理人である次の者に支払う。
     岡山県岡山市○区○○町○丁目○番○号
     公認会計士 河田一男
  6.その他受託者の信託約款に従う。
  7.信託財産 金1億円

               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印



1−2ー(11) 認知

              遺 言 書
 遺言者甲野太郎は、この遺言書により次のとおり遺言する。
1.次の者は、遺言者甲野太郎と山田花子との間の子であるからこれを認知する。
    本籍 岡山県岡山市○区○○町○丁目○番地○
    筆頭者 山田花子
     女 山田かおり(昭和○年○月○日生)

2.上記山田かおりに○○株式会社株式5万株を相続させる。

3.この遺言執行者に次の者を指定する。
    住所 岡山県倉敷市○○町○丁目○番○号
        会社役員山村正人(50歳)


               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印



1−2ー(12) 未成年者の後見人指定

              遺 言 書

 遺言者甲野太郎は、未成年者である甲野二郎(昭和○年○月○日生)の後見人に次の者を指定する。
    本籍 岡山県岡山市○区○○町○丁目○番地
    住所 岡山市○区○○町○丁目○番○号
    無職 甲 田 順 子
    昭和○年○月○日生


               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印



1−2ー(13) 後見監督人の指定

              遺 言 書
 遺言者甲野太郎は、次の者を未成年者である甲野二郎(昭和○年○月○日生)の後見監督人に指定する。
    本籍 岡山市○区○○町○丁目○番地
    住所 岡山市○区○○町○丁目○番○号
    無職 甲 野 啓 子
    昭和○年○月○日生


               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印



1−2ー(14) 遺言執行者の指定・指定の委託

遺言執行者の指定
              遺 言 書
 遺言者甲野太郎は、平成○年○月○日付で作成した自筆証書遺言の遺言執行者に次の者を指定する。
     住所 岡山県岡山市○区○○町○丁目○番○号
     会社役員 山川一男
     昭和○年○月○日生


               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印

遺言執行者の指定の委託
              遺 言 書

 遺言者甲野太郎は、平成○年○月○日付で作成した自筆証書遺言の遺言執行者の執行者の指定を次の者に委託する。
     住所 岡山県岡山市○区○○町○丁目○番○号
     会社役員 山川一男
     昭和○年○月○日生

               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印



1−2ー(15) 祖先の祭祀主宰者の指定

              遺 言 書

 遺言者甲野太郎は、祖先の祭祀を主宰すべきものとして長男甲野一郎(昭和○年○月○日生)を指定する。


               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印



1−2ー(16) 生命保険金受取人の指定・変更


              遺 言 書

 遺言者甲野太郎は、昭和○年○月○日に○○生命保険株式会社との間の生命保険契約(記号ア1 番号1−2−3456−789号被保険者・保険金額5000万円也)の生命保険金の受取人を妻である甲野花子と指定する。

               平成○年○月○日
                 遺言者 甲 野 太 郎 印




親子・夫婦の法律問題 インデックス





専門家Webガイド マイベストプロ岡山

無料法律相談のお知らせ

    

事務所のご案内

【所在地】
〒700ー0807
岡山県岡山市北区南方1丁目8番14号

【業務時間】
平日 9:00〜18:00
土曜 9:00〜12:00
TEL 086-231-3535
FAX 086-225-8787


アクセスマップはこちら

携帯サイト

http://www.kikuchi-law.jp/m/
バーコードリーダーの機能を搭載している携帯電話で、QRコードを読み取り携帯サイトへアクセスしてください。
http://www.kikuchi-law.jp/m/