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企業倒産に伴う法律問題

ホーム弁護士菊池捷男の法律実務レポート 目次<企業倒産に伴う法律問題

1 JV、共同企業体との取引で生じた債権については、JVを構成する各企業に全額請求することができるか。
当社は、公共事業を請け負ったA社とB社のJVに資材を納入した業者ですが、納入代金の支払いとしてA社振り出しの手形を受け取りましたが、A社が倒産して、その手形が不渡になりました。B社は健在ですが,資材の売買代金全額をB社に請求することができますか。

  原則として請求できます。平成10年4月14日最高裁判所判決は、「共同企業体は、基本的には民法上の組合の性質を有するものであり、共同企業体の債務については、共同企業体の財産がその引き当てになるとともに、各構成員がその固有の財産をもって弁済すべき債務を負うと解されるところ、共同企業体の構成員が会社である場合には、会社が共同企業体を結成してその構成員として共同企業体の事業を行う行為は、会社の営業のためにする行為(附属的商行為)にほかならず、共同企業体がその事業のために第三者に対して負担した債務につき構成員が負う債務は、構成員である会社にとって自らの商行為により負担した債務というべきものである。したがって、右の場合には、共同企業体の各構成員は、共同企業体がその事業のために第三者に対して負担した債務につき、商法511条1項により連帯債務を負うと解するのが相当である。」と判示して、これを認めております。

 なお、この最高裁判所判決は、共同施工方式の共同企業体で、その代表者が契約を結んだ場合であり、分担施工方式の共同企業体やペーパー・ジョイントの場合を述べているのではありません。

 では、JV(ジョイント・ベンチャー)つまり共同企業体とは何か等の疑問もあると思われますが、平成12年2月24日函館地方裁判所判決に詳しく書かれています。
 これによれば、
 @組織体
   建設業における共同企業体とは、複数の建設業者が共同で建設工事の施工を行うことに合意して結合した事業組織体で、法的性質は、一般に民法上の組合であるとされている。
 A目的
    中小建設業の振興、技術の補完、施工の確実性、技術又は経験の交流、円滑な施工の確保、危険分散等が挙げられており、単なる受注機会の増大を図ることを目的とする共同企業体は不適切であると指摘されている。
 B種類−結成時期による分類
    (特定)建設工事共同企業体−ある特定の建設工事の施工を目的として、工事ごとに結成される共同企業体をいう。
    (経常)建設共同企業体−年度当初に競争入札参加願いを提出する際に共同企業体を結成しておき、共同企業体として業者登録を受けている共同企業体をいう。
C施工形態による分類
 共同施工方式(甲型共同企業体)−共同企業体の全構成員が出資割合に応じて資金、人員、機械等を拠出して工事を施工するもの。
 分担施工方式(乙型共同企業体)−各構成員が共同企業体として請け負った仕事を分担して施工するものである。
 D下請契約
 共同施工方式(甲型共同企業体)−共同企業体が下請業者を使用し、共同企業体は構成員会社から委員1名を出し、運営委員会を作る。これが、最高意思決定機関となり、委員会で、下請業者を選任して契約する。契約は、一般的には、代表者の会社名の記名押印の上に、共同企業体の代表者である旨の表示がなされるが、この表示が省略されていることもある。しかし、代表であることの表示をしなかった場合でも、共同企業体の工事と関連してなされた取引は、特段の事情がない限り、共同企業体と取引したものと解すべきであるとの見解もみられる。
 分担施工方式(乙型共同企業体)−各構成員会社がそれぞれ各自の責任において下請業者を選任し契約する。この場合、下請業者の元請負人は各構成員であるとされている(「共同企業体の解説」130頁以下参照)。
 なお、建設省建設振興課長から関係省庁担当課長、都道府県担当部長、建設業者団体の長等に宛てた昭和53年3月20日付け建設省計振発第11号「共同企業体の事務取扱いについて」においても、「甲型共同企業体の下請契約は、構成員全体の責任において締結するものである」、「乙型共同企業体の下請契約は、構成員各自が締結するものである」と明記されている。
 Eペーパー・ジョイントペーパー・ジョイントとは、表面上は、共同企業体による共同施工の形態をとりつつ、実際は、構成員間の取引によって、一部の構成員のみが施工に当たり、他の構成員は施工には全く関与せずに、もっぱら、施工に当たった会社から見込み利益相当額を名義料的に受け取る形態をいい、これを法的にみると、共同事業を営むという民法上の組合として共同企業体の本質を失い、組合契約たり得ないものである、といわれています。

2 機械の修理業者は、修理代につき、機械の所有者に対し、不当利得により、返還請求ができますか。
 倒産した会社が、所有権留保付で買い受けていた建設機械の修理を頼んで来たため、修理業者が、これを修理し、その機械を倒産会社に引き渡したが、修理代金の支払いを受けていない段階で倒産会社が倒産してしまい、その機械は所有者によって引き揚げられた事案で、修理業者は、その機械を引き揚げた所有者に対し、修理によって生じた付加価値分を不当利得として、返還請求ができるとされています(昭和59年12月27日東京地方裁判所判決)。


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