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わかりやすい個人情報保護法 【個人データの第三者への提供の禁止】

ホーム弁護士菊池捷男の法律実務レポート 目次<わかりやすい個人情報保護法 【個人データの第三者への提供の禁止】


1 個人情報をパソコンに入れたり、紙データにした後の個人データは第三者へ自由に提供できないの?
 個人データの第三者への提供は、事前に本人の同意得た場合でないとできません(法23条1項)。
 会社の大切な取引先から、自社の従業員や顧客の個人情報の照会があったときでも、本人の同意が要ります。

2 同意とはどの程度の同意?
 同意は、「私は、会社が私に関する個人情報を第三者に提供することに同意します。」だけで十分です。第三者を特定するまでの必要はありません。ただ、本人が第三者が誰か分からないという理由で同意しないといえば、第三者を特定しないといけません。

3 同意を得なくとも第三者に提供できる例外的な場合があるの?
 次の場合は、同意なくして個人データの第三者提供は可能です。
  • @ 法令に基づく場合
    例えば、プロバイダ責任制限法の発信者情報開示請求権に基づいてプロバイダが発信情報を開示する場合や、刑事訴訟法による捜査関係事項の紹介を受けて回答すること、民事訴訟法による調査嘱託に応じて回答すること等があります。
  • A 人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき意識不明の急病人の血液型や病歴に問い合わせに回答すること等があります。
  • B 公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき児童の虐待を阻止するための情報提供等があります。
  • C 国の機関若しくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき
    例えば、税務調査に協力する場合等が想定されています。

4 Pマーク以外にも、第三者機関認証マークってあるの?
 財団法人日本商工会議所が提供する「オンラインマーク」やTRUSTeという組織が提供している「TRUSTeプライバシー・シール」があります。

5 オプトアウトとは?
 オプトアウトとは、拒否権を意味します。一定の要件が満たされた場合、個人情報取扱事業者は、本人の同意なしに、個人データを第三者に提供できるが、本人からの拒否があれば、それ以後は第三者に提供することはできないという制度です。

 個人データを第三者に提供することが個人データの重要な利用方法という個人情報取扱事業者がいます。例えば、住宅地図業者です。住宅地図業者は、各戸の表札を調べて住宅地図を作り、これを不特定多数の消費者に販売することを事業目的にしていますが、これは個人データの第三者への提供にあたります。個人データを第三者に提供する場合、常に本人の同意を必要とすることになれば、住宅地図業者の事業は成り立ち得ません。ここに、オプトアウトの制度の意義があるのです。なお、オプトアウトにより個人データが第三者への提供された後、個人情報の内容を変更する必要が生じたときは、個人情報取扱事業者は、変更する内容について、あらかじめ、本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置かなければならない、ことになっています(法23条3項)。

6 オプトアウトの要件は?
 名簿を作って会員に配布するなど個人データの利用目的が第三者への提供である場合で、下記の4点をあらかじめ本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置いていれば、本人の事前の同意がなくとも、個人データを第三者に提供することができます。
 (1)第三者への提供を利用目的とすること
 (2)第三者に提供される個人データの項目
 (3)第三者への提供の手段又は方法
 (4)本人の求めに応じて当該本人が識別される個人データの第三者への提供を停止すること

7 個人データの第三者への提供という場合の「第三者」から除外される場合があるの?
 次の場合の相手方は第三者とは扱われませんので、そこへの個人データの提供は自由にできます。

(1)外部委託の場合
 個人情報取扱事業者が利用目的の達成に必要な範囲内において個人データの取扱いの全部又は一部を委託する場合です。
 委託とは、個人情報取扱事業者が他の者に個人データの取扱に関する作業の全部又は一部を行わせる契約の一切を含むものを言います。例えば、外部のダイレクトメール業者に配信を依頼したり、データ処理会社にデータの打ち込みを依頼したりする(アウトソーシング)場合です。委託の場合は、委託先は、ここでは第三者とされませんので、本人の同意は不要です。 ただし、受託業者は、法18条1項により、個人情報入手後の本人への通知、公示の義務は免れません。 なお、アウトソーシングをする場合は、事前に機密保持契約を締結した業務委託会社や協力企業とするべきです。 委託先からの漏えいについては委託者にも損害賠償義務を負わせられる場合のあることは前述の通りです。再委託先の漏えいについても同じです。

(2)事業承継の場合
 合併その他の事由による事業の承継に伴って個人データが提供される場合です。

(3)共同利用の場合
 個人データを他の個人情報取扱事業者と共同で利用するために、個人データを提供する場合ですが、次の5点について、あらかじめ、本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置いているときの共同利用の場合は、第三者とは見られないことになっています。
 例えば、銀行間で延滞情報を交換する場合等です。
     @ 個人データを特定の者との間で共同して利用する旨
     A 共同して利用される個人データの項目
     B 共同して利用する者の範囲
     C 利用する者の利用目的
     D 個人データの管理について責任を有する者の氏名又は名称
 なお、「電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン」15条では、電気通信事業者が加入者の個人情報を共同利用する場合は、契約約款により本人の同意を得て行うことが望ましいとしております。

8 共同利用をする場合前記5つの点を、本人が容易に知り得る状態に置くとは、どのような方法で?
  「本人が容易に知り得る状態」に置くとは、公表が継続的に行われている状態を言います。具体的には、個人情報取扱事業者のホームページ等に継続的に掲載することや、事務所の窓口等への掲示・備付け、パンフレットの継続的な配布などがこれに該当します。学校の場合は、掲示板への掲示もあります。

9 公表の内容のうち、「共同して利用する者の範囲」は、どこまで?
 必ずしも事業者名を個別に列挙するまでの必要はありませんが、本人から見て、共同して利用する者が具体的に特定できることが必要です。「全国の都市銀行」は特定できていますが、「当社との提携先」では特定できているとはいえません。後者の場合は、個別に提携先企業名を書かなければなりません。

10 個人データの第三者提供の場合の注意点は?
 私立学校に関する文科省の指針は、次の通りです。

 事業者は、生徒等に関する個人データを同窓会、奨学事業を行う団体その他の第三者に提供する (法第23条第1項第1号から第4号までに該当する場合を除く。)に当たっては、次に掲げる事項に留意するものとすること。
  • @ 提供先において、その従業者に対し当該個人データの取扱いを通じて知り得た個人情報を漏らし、又は盗用してはならないこととされていること。
  • A 当該個人データの再提供を行うに当たっては、あらかじめ文書をもって事業者の了承を得ること。ただし、当該再提供が、法第二十三条第一項第一号から第四号までに該当する場合を除く。
  • B 提供先における保管期間等を明確化すること。
  • C 利用目的達成後の個人データの返却又は提供先における破棄若しくは削除が適切かつ確実になされること。
  • D 提供先における個人データの複写及び複製(安全上必要なバックアップを目的とするものを除く。)を禁止すること。
   
   
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