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マンション問題【管理問題】

ホーム弁護士菊池捷男の法律実務レポート 目次<マンション問題【管理問題】


1 マンションの管理問題
 マンションの管理問題としては何が重要視されているのですか。

 我が国でマンションが本格的に増えだしてから約30年経過しますが、
  • (1) 高経年化したマンションのハード面の管理
  • (2) 管理組合の運営に関するソフト面の管理
が重要な問題になってきております。


2 マンションの管理者1
 法律上マンションには管理者がいると聞きましたが、マンションの管理者とはどのような人を言うのですか。

 区分所有法では、3条で、「区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。」と定め、25条1項で「区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によつて、管理者を選任し、又は解任することができる。」、さらに26条で、「管理者は、共用部分並びに第21条に規定する場合における当該建物の敷地及び附属施設(共用部分等)を保存し、集会の決議を実行し、並びに規約で定めた行為をする権利を有し、義務を負う。」と定めていますので、区分所有法上の管理者とは、マンションの管理責任者ということができます。



3 マンションの管理者2
 私が入居しているマンションには、管理組合の理事長という名称の人がいますが、管理者という名称では呼んでおりません。この場合、理事長が、区分所有法上の管理者ということになるのですか。

 区分所有法上の管理者と管理組合の理事長が必ずしも一致するものではありませんが、ほとんどのマンションの管理規約では、理事会の理事長は区分所有法の管理者とみなすという規定を置いていますので、理事長が管理者になっている例がほとんどです。
 仮に管理規約に管理者に関する規定がない場合でも、理事長が区分所有法上の管理者とされると思われます。平成2年5月31日東京地方裁判所判決は、従来の管理者の管理に不満をもった区分所有者が管理主体となるべき管理組合を設立し、その業務執行者として理事長を選任した場合において、右理事長の選任により、右理事長を管理者とする議決をしたものと認めるのが相当であり、他方、右議決によって従来の管理者は解任されたというべきであると、判示しております。


4 管理組合の理事長
 区分所有法上は管理者がマンションを管理することになっていますが、実際は管理組合の理事長が管理することになっているのですか。

 そうです。
 一般に、マンションは、管理組合で選任された理事長が区分所有法上の管理者として管理することになっています。
 この場合、管理規約に基づきなされることはいうまでもありません。


5 管理会社との関係
 区分所有法上の管理者または管理組合の理事長によるマンションの管理と、実際に管理している管理会社とはどのような関係になるのですか。

 管理組合管理は、理事長を中心とした理事がすることになりますが、理事が必ずしも適正な管理ができるとは限りませんので、理事会決議で、管理を管理の経験とノウハウを持つ管理会社に委任することがあります。
 この場合は、管理会社が事実上マンションの管理をしますが、法律上の管理責任者は理事長です。なお、管理会社の管理の範囲や方法・程度は、管理組合の委任の仕方によって違ってきます。

6 第1回の集会までの管理者
 マンションの分譲時から第1回の集会までの管理者は誰なのでしょうか。
 区分所有法31条は、「規約の設定、変更又は廃止は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議によつてする。」と定めていますので、集会前には規約の制定がなされておらず、したがって理事や理事長は選任されておらず、この期間は、管理者不在の期間になるのではありませんか。

 そのとおりです。
 ただ、集会を開かなくとも、区分所有法45条は、「この法律又は規約により集会において決議をすべき場合において、区分所有者全員の承諾があるときは、書面又は電磁的方法による決議をすることができる。」と定めておりますので、書面決議で規約を設定したり理事を選任することはできます。
 しかし、それを得るには、今度は、書面決議をするには、区分所有者全員の承諾が必要となりますので、マンションが完売にならなければ困難です(分譲できていない専有部分についてはデベロッパーが所有者として書面決議に同意すれば書面決議は可能ですが、その場合は分譲できていないマンションは中古物件になるというジレンマがあり、デベロッパーも簡単には書面決議の同意はしてくれないようです。)。
 したがいまして、分譲時から第1回の集会までの管理者不在問題は、実際難しい問題があります。


7 マンション管理の委託
 私が購入したマンションは、新築購入時、分譲した業者が、区分所有者となる買主らとの間に、個別に、分譲業者または分譲業者が指名する管理会社にマンションの管理を委託する旨の契約を結んで、管理会社に管理業務をさせようとしていましたが、この場合は、マンションの管理会社が区分所有法上の管理者となるのですか

 平成5年11月29日東京地方裁判所判決は、「区分所有建物を建築分譲した者が、区分所有者らとの個別的な管理委託契約に基づき管理業務に従事していただけでは、建物の区分所有等に関する法律上の管理者ということはできない。」として、その分譲業者を除く「他の区分所有者全員が区分所有者集会の招集者となって、管理者の選任等を議題とする区分所有者集会を招集した手続に違法はない。」と判示しておりますので、分譲業者との管理委託契約で定めた管理会社を区分所有法上の管理者ということはできませんが、実際上、争われることはあまりないようです。

8 管理の対象
 管理の対象は何ですか。
 専有部分の管理まで含むのですか。

 区分所有法は、3条で「区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。」と定め、この規定に基づいて管理組合が設置されていますので、管理組合は「建物並びにその敷地及び附属施設」を管理します。
 しかし、管理組合が建物を管理すると言っても、各区分所有者が所有する専有部分を管理することはできず、共用部分の管理をすることになります。


9 専有部分と共用部分の違いは何ですか。
 「専有部分」とは、区分所有権の目的たる建物の部分をいうのです(2条3項)が、それは、一棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができるもので、共用部分ではないもの(1条)になります。
  「共用部分」は、法定共用部分として、「数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分」ですが、専有部分となりうる部分でも、規約により共用部分とすることができます。
 この場合の共用部分は規約共用部分と言います。
  専有部分と法定共用部分のメルクマールは、一般には、「構造上、利用上独立しているか否か」で決まるとされています。


10 管理人室は、専有部分か法定共用部分か規約共用部分か、いずれですか。
 管理人室は、独立した専有部分と言えますので、一般的には、専有部分にあたりますが、規約で共用部分と定めれば規約共用部分ということになります。
 しかし、最高裁平成5年2月12日判決の事案のように、「マンションの管理人室が管理事務室と合わせて一体として利用することが予定されており、両室が機能的にこれを分離することができないときは、管理人室は、構造上の独立性があるとしても、利用上の独立性はないというべきであるから、右管理人室は、区分所有権の目的とならない。」として、法定共用部分と認定される場合もあります。
  このように法定共用部分とせられる部分を、マンション分譲業者が専有部分として保存登記しても、またこれを第三者に分譲しても、その保存登記や移転登記は無効になり、所有権保存登記の抹消登記手続をしなければならず、また、管理組合に対し明け渡さなければなりません。

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