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使用者のための労働問題【休日・休憩・休暇】

ホーム弁護士菊池捷男の法律実務レポート 目次<使用者のための労働問題【休日・休憩・休暇】



1−1 休日、法定休日、変形休日、週、暦日休日等の言葉の定義を教えて下さい。
 休日とは、あらかじめ労働義務のない日と定められた日を言います。
 法定休日とは、労働基準法35条1項で「使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。」と定められている休日のことを言います。ただし、同条2項で「前項の規定は、4週間を通じ4日以上の休日を与える使用者については適用しない。」とされ、変形休日も例外的に認められています。
  ここで、「週」とは、就業規則で特に定めがない場合は、「日曜日から土曜日まで」の暦週と解されています(昭和24年2月5日基収4160)。
 変形休日は、「1月1日から順次起算する年中の各4週間」とか「4月1日から順次起算する5月26日までの二つの4週間」等と定められますが、その事業所において、4週間の定めがない場合は、暦年の最初の暦週から順次起算する各4週間(すなわち、1月の最初の日曜日から順次起算する各4週間)と解されることとなります。なお、変形休日の内容は、就業規則に定め、かつ、労働者に周知させることが必要とされています(労働基準法106条・同法施行規則12条)。
 法定休日は原則として暦日(すなわち午前0時から午後12時までの24時間)で与えなければいけないとされています(昭和23・4・5基発535)。これを暦日休日制と言います。ただし、これには例外があり、交替制の場合、旅館業の場合においては、暦日制ではない継続24時間等の例外的休日が行政解釈上認められています。なお、法定休日は日曜日でなければならないというはありません。法律上、毎週何曜日、と特定するまで要請されているものではありませんが、あらかじめ特定することが望ましいとされています。

1−2 休日の変更は可能ですか。振替休日と代休の違いを教えて下さい。
 休日を業務の都合によって変更することは、就業規則にそれに関する規定があるときは可能です。これを振替休日と言います。
 振替休日は、少なくとも前日までにその休日とされた日を労働日とすることを労働者に通知し、且つ、その休日から近接した日を休日として指定することが必要です。振替休日の場合は、当初の休日とされた日の労働は休日労働にはなりません。この点が代休とは異なる点です。
 振替休日として変更された新たな休日となる日が、当初の休日に予定された日から遠く離れた日か又は近接した日であっても法定休日を確保できない位置に指定されている場合は、法定休日を確保できなくなりますが、その場合は、当初の休日とされた日の労働は振替休日にはならないで、休日労働となります。このような変更の方法を、一般に「代休」と言っています。


2 所定休日とは何ですか。
 トラック運転手のフェリー乗船時間
 いわゆる呼出待機の場合の待機中の時間は?

 会社が定めた休日を「所定休日」といいます。所定休日の日数は、法定休日を上回っていれば何日でもよいことになります。
3 休日労働とは何ですか。
 最高裁14.2.28判決は、警報が鳴り次第速やかに対応することが義務付けられている場合は労働時間となる、と判示しています。

4 休憩時間は、どの程度もらえるのですか。

 労働時間が6時間を超えている場合は45分以上、労働時間が8時間を超えている場合には、60分以上の休憩時間が労働時間の途中に与えられます。この休憩時間は従業員が自由に利用でき、その事業場の全社員一斉に与えられることになっています。ただ、警察官、消防署員、養護施設職員で児童と寝起きをする者など、休憩時間であっても、自由に利用することの制限を受ける人がいます。運輸交通業などは、休憩時間を一斉にとらなくてもよいことになっております。それ以外の業種でも、労使協定を結べば、一斉休憩を与えなくてもよいことになっています。この場合の労使協定は、労働基準監督署への届け出の必要はありません。
5 年次有給休暇は、どのような場合に与えられるものですか。
 年次有給休暇とは、一定の期間勤務し、一定の日数を働いた従業員に労働をすることが免除された日として与えられるものです。したがって、給料の支払いがなされることになります。最初は、入社して6ヶ月を経過した後に与えられ、その後1年ごと経過した後に与えられます。正社員だけでなく、パートタイマーやアルバイトの社員にも与えられます。年次有給休暇が与えられる条件としては、6ヶ月または1年の間に出勤しなければならない日数の8割以上の出勤率がないと、翌年の年次有給休暇は与えられません。この出勤率の算定に当たっては、次の期間は出勤していなくても出勤したものとして取り扱われることになっています。
   1.業務上の傷病などによって休んだ期間
   2.女性の社員が、分娩のために産前、産後に休んだ期間
   3.育児・介護休業法に基づいて休んだ期間
   4.年次有給休暇の取得によって休んだ期間
  年次有給休暇は、原則として1日単位で与えられます。半日の休暇を請求しても、会社は受け入れなくてもよいことになっています。


6 年次有給休暇の日数は何日ですか。
 入社した日から6ヶ月間継続して勤務し、全労働日の8割以上を出勤した場合に、その後1年間に10日の年次休暇が与えられ、1年6ヶ月以降については、継続勤務1年ごとに、全労働日の8割以上出勤したことを条件として、20日を限度に1日または2日ずつ増加した日数が与えられます。具体的には次の表に記載した日数となります。なお、ある年に出勤率が80%を下回り、翌年に年次有給休暇が与えられないことがあっても、その年に80%以上の出勤率があれば、翌年は勤続年数に応じた日数の年次有給休暇が与えられます。最初の10日に戻ったり、与えられなかった年の日数になるものではありません。
 勤続年数 付与日数 
 6ヶ月  10日
 1年6ヶ月  11日
 2年6ヶ月  12日
 3年6ヶ月  14日
 4年6ヶ月  16日
 5年6ヶ月  18日
 6年6ヶ月以上  20日


7 パートタイマーにも年次有給休暇が認められるのですか。
 働く日数の少ないパートタイマーなどにも年次有給休暇が認められます。パートタイマーなどは、所定労働日数に応じて与えられる年次有給休暇の日数が異なり「比例付与」されます。比例付与の対象となるのは、1週の所定労働時間が30時間未満で、かつ1週の所定労働日数が4日以下のパートタイマーなどです。週の所定労働時間が30時間以上の場合は、一般の社員と同じ年次有給休暇日数が与えられます。

8 有給休暇はいつでもとれますか。
 有給休暇は、原則として従業員本人の判断で休日となる日を決めることができますが、そのため会社の事業の正常な運営を妨げることになる場合に限って、会社は、従業員の請求した時期を変更することができることになっています。これを「時季変更権」といいます。ただし、退職予定者が退職日までに残っているすべての年次有給休暇を請求した時季変更権を行使しますと、退職日までに代わりに休める日がなく、事実上年次有給休暇がとれないという場合がありますので、このような場合は、時季変更権の行使はできないことになります。会社としては、退職前の従業員が有給休暇をとった場合、どうしても困るというときは、その人に十分説明し、年次有給休暇の請求を思いとどまってもらい、そのうえで残った休暇を会社が有償で買い上げることが必要と思われます。

9 年次有給休暇は、絶対に与えなければならないものですか。
 年次有給休暇は、法律上当然に発生するものですが、社員が請求しない場合には与えなくてもかまいません。

10 会社が計画的に付与する年次有給休暇とは何ですか。
 会社としては、各社員がバラバラに年次有給休暇をとると業務に影響が生じますので、「計画付与」という制度が設けられています。これは年次有給休暇のうち、5日を超える分について、計画的に付与するというものです。したがいまして、年次有給休暇が15日ある従業員は10日、年次有給休暇が20日ある従業員は15日まで計画付与の対象にできます。いずれの場合も、5日だけは従業員の自由に使える年次有給休暇となり、計画付与の対象とはなりません。会社としては、事業場全体の休業による一斉付与、ゴールデンウィークなどにまとめて付与する場合などに向いています。また、職場別の交代付与や計画表による個人別付与で計画的に年次有給休暇を与え、仕事への悪影響を避けることができます。

11 年次有給休暇を利用しない場合は、時効で消滅するのですか。
 年次有給休暇は、2年間行使しなければ時効によって消滅をします。すなわち、その年に与えられた年次有給休暇をすべて行使しなくても、残った年次有給休暇は翌年度に限って繰り越すことができます。もし、前年の付与分を1日も使っていないときは、その年の日数が、勤続年数により最大40日になる場合があります

12 会社が従業員の年次有給休暇を買い上げることはできますか。
 年次有給休暇を会社が買い上げることは、原則として禁じられています。これは年次有給休暇制度の目的に反するからです。従業員は休養などのために会社を休む必要がありますが、会社に年次有給休暇の買い取りの権利を認めますと、従業員は休暇をとることができないことになってしまいます。そのため禁じられているのです。ただし、法律で定められている日数を超えて休暇を付与している場合には、その超えている日数分の休暇を買い上げることは差し支えありません。また、2年の消滅時効でなくなってしまう日数や退職後に残った日数を買い上げることは違法ではないとされています。

13 年次有給休暇を取ったときの給料はいくら支払われますか。
 年次有給休暇を取った日に対して支払われる給料は、次のいずれかを選んで就業規則で定められます。
  @労働基準法に定める平均賃金
  A所定労働時間を働いた場合に支払われる通常の賃金
  B健康保険法に定める標準報酬日額に相当する額
  一般的には、休暇を取った日は働いたものとみなされて、給料の控除が行われないという方法がとられていますので、Aの所定労働時間を働いた場合に支払われる通常の賃金ということになります。

14 産前産後の休暇はどの程度与えられるものですか。また、請求しないともらえないものですか。
 6週間(多胎妊娠の場合は14週間)以内に出産する予定の女性社員が休業を請求したときに産前の休暇が与えられます。この産前休暇は、請求をしないときは与えられません。また、出産後8週間は、会社は社員からの請求がなくとも休ませなければならないことになっています。産後6週間を経過した後、医師が支障がないと認めた仕事であれば、社員から働きたいと希望すれば働くことができます。分娩の日は、産前6週間に含んで計算することになっています。

15 産前産後の休暇中も、給料を支払わなければなりませんか。
 法律上は無給でよいことになっていますが、会社によっては就業規則で有給としているところもあります。
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