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消費者問題

ホーム弁護士菊池捷男の法律実務レポート 目次<消費者問題

割賦販売法

1 商品代金の立替払委託契約と抗弁権の接続
 私は、あるお店で買いたいと思う商品があるのですが、お店の人に信販会社のクレジットを利用してはどうかと勧められました。信販会社のクレジットを利用する場合と、銀行からお金を借りて商品を買うのとではどのような違いがありますか。

 銀行からお金を借りて商品を買う場合は、
  (1)あなたと銀行との間に金銭消費貸借契約が結ばれ、
  (2)あなたと販売店との間に商品の売買契約が結ばれることになりますが、
(1)と(2)は何の関係もないことになります。

  ところが、信販会社のクレジットにより商品を買うと言う場合は、
  (3)あなたと信販会社との間に、商品代金の立替払委託契約が結ばれ、
  (4)あなたと販売店との間に売買契約契約が結ばれ、
  (5)信販会社が販売店に、(3)の立替払委託契約の履行として、お金を支払う
という関係ができ、信販会社を利用した場合の特徴は次の2点に見られます。

  一つは、あなたが信販会社に対し立替を受けた金銭の支払いを完了するまでは、あなたが購入した商品の所有権が信販会社に留保されることです。立替払委託契約で自動車を購入しても、信販会社への支払が完了するまで、名義が信販会社または自動車の販売会社に留保されるのはこのためです。
  二つ目は、あなたが、販売店に主張しうることは信販会社にも主張しうると言う抗弁権の接続が認められることです。例えば、あなたが販売店で買った商品に欠陥があった場合は、販売店との契約を解除し、信販会社に対する支払を拒否できます。あるいは、欠陥のない商品に交換してくれるまで、信販会社に対する支払を停止することができるのです。これは、指定商品、指定権利、指定役務と言われるものについて立替払委託契約を結んだときに認められるのです(割賦販売法30条の4)。

2 前問で販売店に主張しうることは信販会社にも主張することができ、信販会社に対する支払を拒否できるということを知りましたが、商品が欠陥品であることを知らないで信販会社にお金を支払った後でも、この抗弁権を主張して既払割賦金の返還を請求することができますか。
 できるという見解とできないという見解がありますが、多数説はできないという見解です。平成5年9月27日東京地方裁判所判決は、割賦販売法30条の4は、売買契約における問題が解決されるまでの間、一時的に未払割賦金の支払を拒絶できることとしたもので、これを超えて、購入者から積極的に、この抗弁権を行使して既払割賦金の返還を請求することはできないと判示し、平成8年5月29日広島地方裁判所判決も、既払金の返還の請求まではできないとしております。ただ、古い裁判例ですが、高松高裁昭和57.9.13判決・判例タイムズ480号67ページや松江簡裁判決・昭和58.9.21判決判例タイムズ520号219ページや、澤井裕「クレジットをめぐる法と裁判」など、返還請求ができると解する見解もあります。

高金利問題

1 利息制限法超過利息
 サラ金業者からお金を借りたときの金利は月3%ですが、法的には、この金利は支払う義務はないと聞きましたが、事実ですか。

 事実です。サラ金業者に限らず誰からお金を借りた場合でも、利息制限法の適用があり、
 (1)元本が10万円未満の場合 年2割
 (2)元本が10万円以上100万円未満の場合 年1割8分
 (3)元本が100万円以上の場合 年1割5分
が上限金利となり、それを超える部分は、無効になります。
  したがって、サラ金業者から、月3%の割合で、30万円を借りたとしますと、上限金利が年1割8分、つまり年18%ですから、月1.5%でしかありませんので、これを超える金利の約束は無効です。サラ金業者には、30万円に、年18%の割合の利息を加えた金額を支払えば、それ以上の支払義務はありません。

2−1 超過利息の返還請求
 すでに利息制限法を超える金利を支払っている場合は、過払い分(超過利息)の返還を請求することができますか。

 貸金業の規制等に関する法律(いわゆる「貸金業法」)43条の、みなし弁済規定の適用がある場合は、超過利息の返還請求は認められませんが、みなし弁済規定の適用がない場合は、超過利息の返還請求は認められます。

2−2 私は、貸金業者へ、いつ、いくら返済したのか正確な資料を持ち合わせていません。貸金業者に対し、全取引明細の資料を送ってもらうことはできませんか。
 非営利的な行為でも消費者契約法の適用を受けることがあるのですか。


 貸金業者は、貸金業法19条で、業務に関する帳簿を備え、債務者毎に貸付の契約について契約年月日、貸付金額、受領金額等を記載し、保存しなければならない義務があり、また、金融庁事務ガイドライン「3−2−7」や旧大蔵省銀行局長通達(昭和58年9月30日 蔵銀2602)は、貸金業者に「債務者、保証人その他の債務の弁済を行おうとする者から、帳簿の記載事項のうち、当該弁済に係る債務の内容について開示を求められたときに協力すること」と定めています。
  大阪高裁平成13年3月21日判決は、貸金業者の信義則上の義務として、貸金業者に全取引明細の開示義務があると判示しました。その理由として、判決は、「貸手において訴訟を提起される前の段階では全取引明細を開示する義務はないことになると、借り手は、不正確な資料に基づいて過払金の有無、その額を計算せざるを得なくなり、その結果、正確な計算ができないために、過払金があった場合でもその返還請求を断念したり、あるいは、不正確な計算に基づいて過分の請求をして、その後開示された資料に基づいて、請求の減額を余儀なくされるなどの事態が予想され、一方、貸手は、訴訟の提起をうけた後に、その内容によって全取引明細を開示するか否かの対応を決めることが許されることになるのであって、これが不当であることは明らかである。」というものです。そして、判決は、取引明細を開示しなかった貸金業者の不法行為責任を認め、慰謝料10万円と弁護士費用2万円の賠償を認めております。
  その他にも札幌地裁平成13年6月28日判決や東京高裁平成14年3月26日判決等貸金業者に全取引明細の開示義務を認め、これに違反した場合に慰謝料の支払を命じておりますが、しかしながら一方で、大阪高裁平成13年1月26日判決や名古屋高裁平成14年2月20日判決では、貸金業者の開示義務を否定していますので、結論としては、判決例では異なる見解もあるが、多くは、貸金業者に、資料開示の義務を認めているといえるのではないかと思われます。

(追記)
  平成17年7月19日最高裁判決は、貸金業法は業者に帳簿保存義務を課しており、貸し付けと弁済が長期間繰り返される場合、特に不注意な借り手でなくても交付された書面をなくすことはあり得、債務者が債務内容を正確に把握できなければ、大きな不利益を被る可能性があるので、貸金業者は、特別の事情がなければ、信義則上、履歴を開示する義務があり、消費者から、繰り返し開示を求めたのに拒絶し、その間消費者が債務整理できなかった場合は、開示拒絶行為は違法性を持ち損害賠償義務を負う旨を判示しました。
  この事案は、ある女性が92年から02年まで、109回にわたり大阪市の「キャスコ」から借金し、129回弁済した後、02年に債務整理を弁護士に依頼し、弁護士が取引履歴開示を要請したが、半年にわたって拒否されたため、利息制限法を超えた分の過払い金返還と、履歴不開示に対する慰謝料支払いを求め提訴し、一審の大阪地裁は過払い金134万円を返還するよう命じる一方、慰謝料請求は退け、高裁も「不開示が直ちに違法とは断定し難い」として控訴を棄却したので、女性が慰謝料請求権を求めて上告受理の申立をしていた事案です。

3−1 みなし弁済規定
 みなし弁済規定の適用がある場合の弁済とはどんな弁済ですか。

 (1)その金銭の貸借が、登録を受けた貸金業者から借りたものであること。
 (2)お金を借りる際、貸金業者から、貸金業法17条の書面を受けていること。
 (3)弁済をしたときに、貸金業法18条の受領証を受け取っていること。
の3つの要件を満たす場合の利息の弁済です。

  なお、(2)の書面とは、@貸金業者の商号、名称又は氏名及び住所、A契約年月日、B貸付けの金額、C貸付けの利率、D返済の方式、E返済期間及び返済回数、F賠償額の予定(違約金を含む。)に関する定めがあるときは、その内容等を書いた書面のことです。
  (3)の受領証とは、@貸金業者の商号、名称又は氏名及び住所、A契約年月日、B貸付けの金額(保証契約にあつては、保証に係る貸付けの金額。)C受領金額及びその利息、賠償額の予定に基づく賠償金又は元本への充当額、D受領年月日等を書いた書面のことです

3−2 みなし弁済の要件と判例
 消費者契約法が作られた目的は何ですか。また、いつの契約から適用されるのですか。

 貸金業規制法43条に定められる、いわゆる「みなし弁済」規定についてですが、みなし弁済の適用を受けるためには、
(1)債権者が貸金業登録業者である
(2)契約の際、債権者が貸金業規制法17条の要件を充足する書面 を交付している
(3)弁済の際、債権者が貸金業規制法18条の要件を充足する受取証書を直ちに交付している
(4)債務者が約定金利による利息を利息としての認識で支払った
(5)債務者が約定金利による利息を任意に支払った
という要件を全て満たす必要があります。なお、これらの要件についての立証責任はすべて債権者が負うことになります。

 以下、それぞれの要件につき概略ご説明いたします。
(1)貸金業登録業者であることは、貸金業登録証明書等で証明します。
(2)貸金業規制法17条書面の交付
 この書面には、次の事項が記載されている必要があり、1つでも記載漏れがあると、みなし弁済規定の適用を受けることはできません。
  • 貸金業者の氏名、住所
  • 契約年月日、貸付金額、貸付利率
  • 返済の方式、返済期間、返済回数
  • 賠償額の予定があるときは、その内容
  • その他財務省令で定める事項
これらについて争われた判例を若干紹介いたします
@ 記載しなければならない事項が漏れていたケース
「実質年利で記載すべきところ、日歩で記載していたり、貸金業者の登録番号の記載漏れがあった場合は、貸金業規制法17条書面を交付したことにはならず、「みなし弁済」規定の適用はない。(京都地判昭和63.8.19)
A 包括取引限度額契約書の扱いについて
「17条書面の記載事項は、債務者が自己の債務の内容を正確に認識し、弁済計画の参考としうる程度の具体的、明確なものでなければならず、こうした契約書は17条書面を交付したことにはならず、「みなし弁済」規定の適用はない。」(名古屋高裁平成8.10.23)
 この判例によりますと、包括取引限度額契約書を最初に交付したのみの契約では、みなし弁済規定の適用は受けられないことになります。
 ただし、包括契約の場合でも、ATMから交付される書面の記載とを合わせ読むことによって、17条書面の要件を満たすとした判例もあります。
  「包括契約書においては、「最低支払額」との表現をもって、毎支払期日において原告らが支払うべき額の最低額が示されており、これを受けて、現実の金員の貸付の際にATMより交付される書面には、「基本返済額」との記載により、当該貸付により次回の支払期日以降に支払うべき額が記載されているのであり、これらの記載は、顧客らにおいて、毎支払期日において支払うべき最低額を「最低支払額」の記載により算出することができ、かつ「基本返済額」の記載により具体的な金額として認識できるものと認められる。」(東京高裁平成9年2月21日)

  従って、以上のような条件が整えば、包括契約でも17条書面の要件を満たしうることにはなりますが、本判例は、下記CDのところであげている判例(東京高裁平成9年11月17日)と同様、その支払に任意性が認められないということで、業者側の主張を退けています。

(3)貸金業規制法18条書面の交付
 この書面には、次の事項が記載されている必要があります。1つでも記載漏れがあると、みなし弁済規定の適用を受けることはできません。
  • 貸金業者の氏名、住所
  • 契約年月日、貸付金額
  • 受領金額、その利息
  • 賠償額の予定に基づく賠償金または元本への充当額
  • 受領年月日
  • その他財務省令で定める事項
 ATMによる返済のケースにつき争われた判例をみてみますと、貸金業規制法18条2項では、預貯金の口座に対する払込によって弁済をした場合は、弁済をした者の請求がなければ受取証書を交付しなくてもよいとされていますが、「みなし弁済」の適用を受けるためには、あくまで受取証書の交付が必要となります。(最判平成11.1.21など多数)
 また、債務者があらかじめ受取証書の交付を要しない旨を申し出ていたとしても、この要件を緩和することはできないとの判例もあります。

(4)及び(5)利息としての認識で任意に支払ったこと
 まず、貸付限度額を定めてその範囲内で繰り返し貸付する形態で、この任意性が否定された判例として、東京高裁平成9.11.17判決等があります。
   「ATMによる返済の場合、返済金をATMに投入後返済の明細が記載された書面がATMから排出されたとしても、債務者は返済金のうちどの部分が利息、損害金に充当されるか知らないまま支払を完了し、事後的に認識しうるにとどまるから、利息としての任意の支払とはいえない。」

 次に、1回の定額による貸付で、契約書に利息の具体的計算が明記されていた形態で、任意性が 肯定され、みなし弁済規定の適用が認められた判例として東京高裁平成11.5.27判決があります。 「ATMを利用して貸金業者の口座に振込送金する方法で返済を行い後日、充当関係を明記した受 取証書を受領している場合、利息として任意に支払ったといえる。」

 ただし、これは定額の貸付の場合で、契約書に利息の具体的計算方法が明示されていたことから任意性が認められたものです。包括契約でかつATMを使用した支払により任意性が認められた判例はまだないようですが、上記判例によりますと、あくまで債務者が支払前に利息・損害金・元金の内訳を認識して支払う必要がある、ということのようですので、現在のような包括契約において、かつATMにより頻繁に貸付・返済が行われるケースでは、弁済前にその内訳を十分に認識させることは難しく、従ってみなし弁済規定の適用をうけることも難しいものと思われます。

4 刑罰の対象になる利率
 利息が高すぎると、刑事事件になると聞きましたが、事実ですか。

 事実です。
 貸金業者等、金銭の貸付けを行う者が業として金銭の貸付けを行う場合に、年29.2%を超える割合による利息の契約をし、又はこれを超える割合による利息を受領したときは、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処せられ、又は懲役と罰金が併科されることになります(出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律5条)。刑罰の対象になる金利は、次のとおり、段階的に下がってきており、年29.2%という利率は、平成12年6月1日以降の貸借につき適用されます。
 昭和58年10月31日まで  109.5% (日歩30銭)
 昭和58年11月1日〜昭和61年10月31日まで  73.0% (日歩20銭)
 昭和61年11月1日〜平成3年10月31日まで  54.75% (日歩15銭)
 平成3年11月1日から平成12年5月31日まで  40.004% (日歩10.96銭)
 平成12年6月1日から  29.2% (日歩8銭)


おもしろ実例

おもしろ実例〜宝石(オパール)と“お宝”鑑定団
 2年前のことです。主婦であるA子さんが、ある東証1部に上場している大手高級呉服商の展示会に行き、店員よりメキシコオパールの購入を勧められました。
 店員は、「このオパールは市価が800万円のところ、500万円で売ってあげましょう。これはたいへん希少価値の高い良いオパールです。このオパールはメキシコの鉱山で産出されましたが、その鉱山が崩壊したためこのような希少価値の高いものは二度と市場に出ることはありません。今後、値上がりすることはあっても値下がりすることはないので、現金を預金でもっているより、このような希少価値の高い宝石を買って財産として持っていた方がお得です」と言い出したのです。

 ここで、疑問です。
 第一は、何故、市価が800万円のものを300万円もまけて500万円で売るのか、です。日経産業新聞の調査結果では、宝石類の販売の疎利益は約40%ということなので、市価800万円のオパールの仕入れ価格は480万円になり、これを800万円でなく500万円で売れば、疎利益は20万円しかなく、展示会での経費、人件費を考えると赤字になってしまうのに、何故そんなに安く売るのでしょうか?
 店員の、このオパールの市価が800万円というのは嘘っぽい話です。
 500万円というのも、後日の調査で、真実味のないことがわかりました。
 第二は、A子さんに買うことを勧めた宝石が、二度と市場には出ないほどの希少価値があるということの理由です。オパールの原産地はオーストラリアが90%、メキシコは10%程度です。メキシコのどこかの鉱山が崩壊したとしても、オパールが市中に出なくなるわけはないと思われますので、この説明はどこかがおかしいと思われます。
 第三は、オパールが永久に品質を維持し続けるものではないことが無視されているのではないかという疑問です。オパールは、その中に水が4〜5%含まれており、水が光を反射することで色が遊んでいるように見える(これを遊色と言います)ところに特徴があり、一時は人気の高い宝石でしたが、その後オパールは脱水によってひび割れをすることが続出したことや、熱に弱く太陽の直射日光を受けたり、ストーブの側に置いておくと内部の水に含まれたタンパクがあたかも卵の白身に熱を通すと白くなってしまうように、白濁してしまう性質があること、また、オパールは超音波洗浄などをすると壊れてしまう等のもろいものであることがわかったため、人気がなくなってしまいました。したがって、オパールは、時間の経過により品質を落とす可能性があるため資産性のないものですが、店員はこのことを知った上で、A子さんに“資産”として売りつけようとしたのではないかという疑問です。

 しかしながら、A子さんは、店員が大手呉服商の店員であることから、すっかりその言葉を信用して、オパールを500万円で購入してしまったのです。

 その後、A子さんが同じ呉服商の別の展示会に出向いたときです。その宝石を売った店員が、A子さんに、あのオパールはお買い得でしたね、現在はあなたが購入したオパールよりも小さいものが1000万円から1200万円はしますよ。と言い出したのです。それを聞いたAさんは大満足でした。

 ところが、ところが、です。

 2年経ち、A子さんはお金が必要になって、その呉服商にオパールの換金を要請したのですが、呉服商はこれを拒否しました。そこでA子さんが、呉服商に卸値でもいいから買い取って欲しいと言ったのですが、呉服商はこれも拒否しました。そこで、A子さんは宝石専門店に出かけ、このオパールを買い取って欲しいと言ったのですが、その宝石専門店が言うには、オパールには資産価値がないので換価できない、A子さんが購入したオパールはその宝石商で買えば5,60万円くらいのものであるということでした。
 A子さん、ここで初めて大手呉服商に騙されたことに気づきました。そこで、当事務所に相談に来られたのですが、当事務所から、詐欺による売買契約の取消しを理由に、呉服商に対し交渉を開始するやすぐ、呉服商は売買契約後2年も経っていましたが、解約に応じて代金を全額返金してくれました。
 この件は、たまたまA子さんが換金を考えたため、売買契約の問題点(詐欺性)が分かったのですが、A子さんに換金の必要性が生じなかったときは、A子さんは資産価値のないオパールを1000万円になった、1200万円になった、と空想の世界で満足していたかもしれません。
 上場企業といえども、まったく信用できない商売のやり方です。

 さて、読者の方の中にも、価値なき“お宝”を後生大事に保管し続けられている方もいるのではないでしょうか。一度鑑定団に鑑定して頂いては?

弁護士への情報提供

一つの請求債権で金融機関の預金債権を仮差押えする場合、 対象となる預金債権は、必ずしも一つの取扱店舗に限る必要はなく、 複数の取扱店舗にある預金であっても取扱店舗に順序をつけることで特定できるとされた事例
 預金債権の仮差押で、第三債務者である金融機関の支店毎ではなく、岡山市内の全支店の預金口座の仮差押が認められました。この情報を岡山弁護士会会員の情報網オカリネットで流しましたところ、全国各地の弁護士からの問い合わせが多数きましたので、         (@〜Dはクリックしていただくとご覧いただけます)
@ 当初の仮差押申立書上申書2通却下決定書
A 即時抗告申立書
B 抗告審の決定書
C それを受けた仮差押決定書
D 金融法務事情1775号26ページの見解について
をここに載せました。参考までに紹介いたします。
 なお、その後、東京高裁も、平成17年10月5日に、平成17年(ラ)第1398号 債権仮差押命令申立却下決定に対する抗告事件で、同一銀行の複数の支店に対して順序をもって預金を差押えすることを有効と判示しました。

金融法務事情1775号26ページの見解について
  金融法務事情1775号26ページ執筆者様から、この決定には、「取扱店舗を特定しない(仮)差押命令が適法なものとして認められるということの問題点」があるとして批判されました。この論文の中に、当ホームページが引用されていますので、「取扱店舗を特定しない」という表現も、当ホームページの以前の表現である「支店の特定が不要とされた事例」の引用ではないかと思いますが、実は、この決定は、「取扱店舗を特定しない決定」ではありません。この点、当ホームページの表現が間違っていましたので、冒頭のような表現に改めさせていただきます。

  ここに紹介する広島高裁岡山支部の決定は、仮差押の対象となる預金債権は、支店毎でなく、順位をつけることで複数の支店にある預金でも特定できている、というものです。
  今、債務者がYという銀行のA支店かB支店かC支店かD支店に預金をしているという状況があるとした場合、従前の仮差押では、これら4つの支店の預金を押えるためには、4つの請求債権をたてて、4つの仮差押をしなければなりませんでした。
  具体例で説明します。
  債権者の債権が100万円である場合、債務者は、Y銀行のA支店かB支店かC支店かD支店に預金をしているが、どの支店にいくらしているかがわからないという場合。
  債権者はこの100万円を4分割して、例えば、請求債権100万円のうち50万円でA支店の預金を、30万円でB支店の預金を、15万円でC支店の預金を、5万円でD支店の預金につき仮差押をするというように、請求債権を分割するのが一般でした。
  このケースで、預金はD支店に200万円あったとしましょう。その場合、債権者が仮差押に成功したのは、D支店の預金200万円のうち5万円だけです。95万円は仮差押失敗です。債務者は、この仮差押の動きを知るやD支店には5万円のみ残して預金を引き出してしまします。

  ところが、広島高裁岡山支部のような考え方が認められますと、債権者は、請求債権100万円で、Y銀行のA支店、B支店、C支店、D支店の順で、これらの預金を仮差押できるのです。
  この結果、債権者は請求債権100万円全額の保全ができるのです。
これまで、金融機関に対する預金は、支店毎に特定しないといけないという慣行がありました。しかし、これは理論上のものではありません。理論上は、仮差押は「債務者の第三債務者に対する債権」が対象であり、第三債務者は金融機関そのものなのです。金融機関の営業店舗が第三債務者になるのではありません。
  ところが、これまで預金債権は、あたかも、金融機関の営業店舗が第三債務者であるかのように扱われていました。これは、金融機関の便宜を考えた特別扱いだったのです。
  金融機関以外の企業については、このような特例は認められていません。
 IT技術の進んだ現在、もう金融機関への便宜供与の必要はなくなったというのが、この決定の意味だと思います。

  今、ある金融機関に裁判所から仮差押決定がきました。
  内容は、4つの支店にある債務者の預金の仮差押ですが、主文を見ると、A支店の預金のうち50万円を、B支店の預金のうち30万円を、C支店の預金のうち15万円を、D支店の預金のうち5万円を仮差押をするという内容でした。
  翌日、この金融機関に別の裁判所から仮差押決定がきました。
  内容は、これも同じく、4つの支店にある債務者の預金の仮差押ですが、主文を見ると、A支店、B支店、C支店、D支店の順に、合計100万円の預金を仮差押するというものです。

  この二つの仮差押を受けて、金融機関は、後者が前者より不利といえるでしょうか。

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