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隣近所との法律トラブル 台風による被害と損害賠償の請求について

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台風による被害と損害賠償の請求について

1 台風によって隣家から屋根瓦が飛んできて、我が家の大切な自動車の屋根に当たり、購入したばかりの新車が破損してしまいました。隣家に対して損害賠償の請求ができるでしょうか。
 昭和55年7月31日福岡高等裁判所判決(判例タイムズ429号130頁)は、台風のせいで屋根瓦が飛んだ家は、新築後8年経過した比較的新しい木造瓦葺亜鉛メッキ鋼板交葺二階建居宅で、新築後特に問題の台風まで風の強い日があっても異状はなかったが、問題の台風のため、日本瓦が飛散し隣家の建物の敷地内などに落下し、同建物及びこれに接して建築されている控訴人所有の車庫の屋根や外壁に当ったという事案です。
 この台風では、この家の外にも屋根瓦が飛ばされた家が数軒あり、一審判決は、台風による瓦の飛散は不可抗力であるとして、この家の所有者の責任を否定しましたが、控訴審である福岡高裁は、台風は過去にも経験のあることであり、予想される程度の強風に対しては、屋根瓦が飛散しないよう建物の屋根には小穴をあけた硬い瓦を針金で屋根に固定するとか、屋根瓦を止め金で固定するとか、漆喰で固定するとかして、瓦の固定について十分な備えをすべきであったのに、不十分であったとして、損害賠償義務をみとめました。
 この判決は、強風による瓦の飛散は予見できることと認定しましたが、一審判決は逆に、その予見はできない、瓦の飛散は不可抗力であるとして、建物の所有者の責任は否定していますので、微妙な問題を含んだ判決と言えましょう。
  あなたの場合、隣家の屋根瓦について、他の家とは違う危険性を感じる程であったかどうかで、結論が違ってくると思われます。
 次の判例は、平成元年6月29日福岡地方裁判所久留米支部判決(判例時報1339号121頁)ですが、これは、台風によって老朽化の進んだ市の旧工場建物の一部が吹き飛び、駐車中の自動車に損傷を与えた事故に関するものですが、判決は、建物は老朽化が進んで腐蝕が激しく、強風によって車庫等の屋根、外壁等のトタンが一部めくれて風にあおられてはためく有様であったこと、以前にも強風、突風などで旧工場建物の屋根のところに取付けてあった雨樋が落下したことがあったこと、関係者から早期に撤去して建て替ることの必要性が指摘されていたこと等から、市の旧工場建物(これを法律上は営造物と言います)の設置・管理の瑕疵が認められ、市に損害賠償の義務を認めましたが、このような建物であれば、この結論は誰でも納得できるでしょう。
 なお、この件では、自動車の所有者に事故現場が台風の影響による被害発生の危険性が高いことを十分予測し、かつ風雨が激しさを増し、ますますその危険性が高まったにもかかわらず自動車をそこに放置していた過失を認め、6割の過失割合をしております。








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