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目からうろこのイラスト相続 第1部 相続法の基礎知識

ホーム目からうろこのイラスト相続 目次<第1部 相続法の基礎知識6-2 相続分の譲渡

6-2 相続分の譲渡


 遺産分割協議の際に、相続人Aが持っている相続分を、他の相続人Bが譲り受けると、Bは、B+Aの相続分をもって、遺産分割に与れます。
 もっと、相続分の譲渡を活用しても良いのではないかと考えます。



1 相続分の譲渡の意味
 相続分は、相続財産を分割するときの基準になるものですが、遺産分割までの間に、他人に譲渡することは可能です。
 実務上多いには、他の相続人に譲渡する場合です。
 例えば、相続人が妻と長男、二男、長女である場合、その法定相続分は、妻が1/2、長男が1/6、二男が1/6、長女が1/6、になりますが、長女が自分は遺産は要らないと言って相続を放棄しますと、長女は相続人でないことになりますので、各相続人の法定相続分は、妻が1/2、長男が1/4、二男が1/4になります。
 この場合は、結果的に、長女の相続分が長男と二男に半分ずつ移転したのと同じになります。
 しかし、長女が自分の相続分を妻(長女からいうと母)に譲渡しますと、長女以外の各相続人の相続分は、妻が4/6、長男が1/6、二男が1/6になり、母の相続分が増えます。
 ですから、遺産分割の際、他の相続人からその相続分を譲り受けることは、自分の取り分が増えることになりますので、相続分を譲り受けることができる場合は、この方法を活用してもよいと思われます。



2 相続分譲渡契約
 相続分の譲渡は、譲渡人である相続人と譲受人である相続人又は第三者が、売買契約や贈与契約などの契約を結んでしますが、方式は要求されませんので、口頭の契約だけでも成立します。
 ただ、口頭による契約というのは、その契約の成立や内容が争いになったときに証明できないという難点がありますので、通常は書面でなされます。
  相続分の譲渡を第三者に知らせる登記などの制度はありません。


3 第三者が相続分の譲渡を受けたとき
 相続分の譲渡を受けた者が相続人以外の第三者である場合は、その第三者は、相続人の適格を有することになります。
 東京高裁昭和28.9.4決定は、「相続分の譲渡は、これによつて共同相続人の一人として有する一切の権利義務が包括的に譲受人に移り、同時に、譲受人は遺産の分割に関与することができるのみならず、必ず関与させられなければならない地位を得るのである。」と判示しています。
 また、大阪高裁昭和54.7.6決定も「遺産分割の審判前に相続分の譲渡がなされた場合、譲渡人が共同相続人の1人として有する一切の権利義務は包括的に譲受人に移転され、それによつて譲渡人は遺産分割手続の当事者適格を失うとともに、譲受人は遺産分割に必ず関与させられなければならぬ地位を取得する。」と判示しております。


4 第三者に譲渡された相続分の取戻権
 相続人中の一部の人が第三者に相続分を譲渡しますと、相続人という特定の範囲の人的関係者群の中に、そうでない者が入ってきて、被相続人の財産について分割を求めることができることになりますが、これは決して望ましいものではありません。
 そこで、民法905条1項は「共同相続人の一人が遺産の分割前にその相続分を第三者に譲り渡したときは、他の共同相続人は、その価額及び費用を償還して、その相続分を譲り受けることができる。」ことにしています。
 ただし2項で「前項の権利は、1箇月以内に行使しなければならない。」ことになっています。
     
注意点

 相続分の取戻権は、共同相続人の中に第三者が入ることを阻止するための制度ですから、相続分が他の相続人に譲渡される場合は、これを阻止する必要はありません。
 したがって、この場合は、相続分の取り戻しは認められません。民法905条1項も「第三者に譲り渡したとき」と譲受人を限定しているのです。
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