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目からうろこのイラスト相続 第四部 遺言に関する概説

ホーム目からうろこのイラスト相続 目次<第四部 遺言に関する概説 3自筆証書遺言書の書き方

3 自筆証書遺言書の書き方



 民法968条は、「自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。」と規定しています。
 これにより、遺言を自筆証書で書こうとすれば、
 本書では、利用頻度の多い自筆証書遺言と公正証書遺言のみを取り上げることにします。


1 全文を自書しなければなりません。
@ 病気などで十分に自書ができないため、他人の添え手の介助を受けた自書は、添え手をした他人の意思が介入した形跡のないことが明らかな場合は自書として認められます(最判昭62.10.8)が、この最高裁の事件では、自書であることを否定しました。

Aカーボン紙を使った自書は、本人の筆跡をなぞることで偽造しやすいのと、カーボン紙を使う必要性が乏しい理由で、否定的な見解があります。

B遺言の一部である財産目録をタイプで印字したものを使い、本文を自書した遺言は、遺言全体が無効になります(東高判昭59.3.22)。



2 日付を自書しなければなりません。
@これも自書ですので、ゴム印で日付を入れると無効になります。

A日付を書くのは、遺言書作成の日を特定することにより遺言者の遺言能力を判断する基準日にすることと、矛盾する遺言が複数ある場合の、効力の優劣を判断する基準(後で作成されたものが有効)にするためですが、遺言を書いた日とは異なる日を遺言書に書いた場合でも、遺言が当然に無効になる、というものではありません。
ただ、実際に作成された日よりも2年も前の日付にした遺言が、不実の日付のある遺言、したがって日付のない遺言であるとされ、無効とされた裁判例(東高判昭56.9.16)があります。

B日付について明らかな誤記がある場合、日付の特定があれば有効とされます。裁判例では、「正和」を「昭和」の誤記、「昭和五十四十年」を「昭和五十四年」の誤記として、遺言を有効としたものがあります。

C遺言書が数葉にわたる場合は、それが1個の遺言として作成されているときは、日付、遺言者の署名、押印は、その1葉にされていれば足ります(最判昭36.6.22)

D日を書かない遺言、日を「吉日」と書いた遺言は無効になります。ただし、月末と書いた場合、例えば、「平成元年11月末」と書いた遺言は、「11月末日」すなわち「11月30日」だということになりますので、遺言は有効になります(東地判平6.6.28)。

E遺言書を封入した封筒には日付が自書されているが、遺言書そのものには日付が書かれていない場合は、遺言書と封筒が一体のものと見られるときは、有効とされますが、遺言書を封入した封筒が、開封された状態であるときは、一体性はないとして、日付のない遺言とされた裁判例(岐阜家審昭55.2.14)があります。



3 氏名を自書しなければなりません。
これは、本人を確認し、誰が遺言をしたのかを明らかにするためのものですから、通称名、芸名、雅号でも有効な自書になります。



4 押印しなければなりません。
@押印の目的は、「遺言者の同一性及び真意を確保するとともに、我が国の慣行ないし法意識に照らして文書の完成を担保することにあると解される」というのが最判平元.2.16です。印鑑は、実印でも、認め印でもかまいません。指印でもかまいません(同最判)。

A外国人の場合。押印が、最高裁判所のいうように、「我が国の慣行ないし法意識に照らして文書の完成を担保することにあると解される」からというのであれば、押印の慣行のない外国人の場合は、押印のない遺言を無効にするのは酷だと思われますが、その観点から、最判昭49.12.24は、白系ロシア人の書いた、サインだけで、押印のないない遺言を有効にしています。



5 遺言に加除訂正を加える場合
 これについては、民法968条2項が「自筆証書中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。」と規定していますので、結構難しい作業が必要になります。
 遺言書を訂正する場合は、そのページのみを全部書き直した方が無難でしょう。
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