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目からうろこのイラスト相続 第六部 実践的遺言文例

ホーム目からうろこのイラスト相続 目次<第六部 実践的遺言文例 2-1相続人に財産を相続させたいときの遺言文例

2-1 相続人に財産を相続させたいときの遺言文例


遺産分割方法の指定が最善です
理由は、遺産分割をしなくてもよいからです。 遺産分割をしなければならなくなると、
① 続財産の範囲     
② 特別受益(とくに生前贈与)、したがって持戻しの対象となる財産の有無や範囲     
③ 持戻し免除の意思表示の有無や範囲     
④ 寄与分の存否と内容     
⑤ 相続財産の評価方法     
⑥ 相続財産の分け方     
⑦ ときに相続人適格をめぐって紛争が生ずる、可能性があります。     

遺産分割方法の指定をすれば、①ないし⑦の紛争は生じません。



【説明】
(1)「相続させる」という文字を使う
この言葉を使うと、遺産分割協議をしなくとも、当該財産は、当該相続人が当然に相続し(最判平3.4.19)、当該相続人は他の相続人の同意がなくとも不動産については単独で登記手続を申請することができ(最判平7.1.24)、登記をしないでおいても第三者に対抗することができます(最判平14.6.10)。


(2) 相続人の特定をする
通常は、妻○○子、長男○○男、二男○○彦などと記載するだけで十分ですが、第三者に遺贈する場合は、同姓同名の者もいますので、住所と生年月日で特定する必要があります。

(3)財産の特定をする
自宅の住居表示を書いただけの場合、建物のみを相続させる趣旨か、その敷地まで相続させる趣旨かが分かりがたく、最判平13.3.13の事件では、遺言の解釈で敷地まで含むと解されましたが、この程度の特定では、そのままでは相続登記は出来ません。
財産の特定は、丁寧にしておくべきです。

具体的には、
土地は、所在・地番・地目・地籍を(例:岡山市北区○○町231番宅地353.50㎡)、
建物は、所在・家屋番号・種類・構造・床面積を(例:岡山市北区○○町231番地(家屋番号231番)木造瓦葺き平屋建て居宅250㎡)を、
預金は、金融機関名・支店名・口座名・口座の種類・口座番号(例:○○銀行○○支店凸山太郎名義の定期預金123456)を書くと、はっきりしますが、「不動産のすべて」、「○○銀行の預金のすべて」、「△△証券会社に預けている株式・投資信託のすべて」という書き方でも、特定できております。

【実務から】
なお、実務では、遺言文言の中で財産が特定できているかどうかが争いになる場合が結構あります。
私が経験した事件で、「動産と不動産をすべて妻に相続させる。」と書いた遺言が、預貯金や株式を含む趣旨かどうかが争いになった事件がありました。
法律上は、預貯金や株式は動産でも不動産でもありませんので、この遺言文言では預貯金や株式は含まれていないように読めますが、この事件では、その遺言条項の次に、「甥・姪にはそれぞれ200万円を相続させるので、それで我慢して欲しい。」と書いていましたので(この事件の相続人は妻と甥・姪のみ)、最初の遺言条項である「動産と不動産をすべて妻に相続させる。」という文言は、預貯金や株式など財産のすべてを含むものと、裁判所に理解していただき、それを前提とした和解ができたことがあります。
財産の特定がいかに重要なものかがお分かりいただけると思います。


(4)記載漏れを無くす
漏れを無くすためには、遺言の文章の最後に独立の条を設けて、「その余の財産は妻に相続させる。」等の文章を最後に書いておくと記載漏れは生じなくなります。


(5)極力遺留分を侵害しない
遺言の内容が遺留分を侵害するものであるときは、遺留分減殺請求権が行使され紛争が生ずる恐れがあります。遺留分減殺請求権の行使により減殺された財産は、原則として、遺留分減殺請求権者と減殺請求を受けた相続人の共有になり、共有物の分割問題に発展し、遺産分割よりも難しい問題になる可能性があるからです。
どうしても遺留分を侵害する遺言を書く必要がある場合は、次のように、遺留分減殺請求がなされることを予想した文案も、予備的に、書いておくべきです。

   【文例】
    私は財産のすべてを妻に相続させる。
    もし長男又は長女から、あるいはその双方から妻に対し、
    遺留分減殺請求権の行使がなされたときは、
    長男又は長女には、下記のA宅地を与える。
    もし、長男と長女双方から遺留分減殺請求権の行使がなされたときは、
    長男には下記のA宅地を相続させ、長女には、B宅地を相続させる。


(6)当該相続人が、被相続人が死亡する前に死亡することも考えた文章を書いておく
最判平23.2.22は、特定の相続人への遺産分割方法の指定をした場合、その相続人が遺言の効力が生ずる前に死亡したときは、その遺産分割方法の指定は無効になり、当該相続人の子が代襲相続をすることはない、と判示しています。
そこで、例えば、長男Aに相続させようと思っていた財産については、もし遺言者が死亡する前にAが死亡した場合、その財産をどうするのかを書いておかなければなりません。
例えば、その財産は、Aの子Bに与えたいと思えば、
「私は、長男Aに下記の宅地を相続させる。この遺言の効力が生ずる前にAが死亡したときは、長男の子Bにこれを相続させる。」という文章が必要になるのです。


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